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波多江 仰紀; JT-60チーム
Proceedings of 6th Japan-Australia Workshop on Plasma Diagnostics (CD-ROM), 13 Pages, 2002/00
JT-60Uプロジェクトの主要な目的は、ITER及びトカマク型実証炉の科学的基盤の立証に貢献することである。さらに、われわれの最終目標は、統合高性能プラズマの連続維持の達成であり、すなわち、高ベータ,高閉じ込め,高いブートストラップ電流,完全非誘導電流駆動,熱と粒子の制御を核融合炉心級プラズマにおいて実現することである。このゴールに向けてわれわれは、弱磁気シア(高モード)と負磁気シアプラズマの研究を進めてきた。この二つの運転領域では、内部輸送障壁と周辺輸送障壁が同時に形成可能である。JT-60Uでは、加熱,電流駆動,電流分布制御のため種々の加熱装置を備えており、将来の核融合炉(ITERまたは実証炉)で要求された条件に接近する高い能力を持っている。すなわち、規格化されたラーモア半径と衝突周波数が小さいこと、高磁場,高温(TeTi),プラズマ中心への燃料供給が小さいこと、小振幅ELMなどである。この論文では、炉心級の運転領域に主眼を置き、最新の実験結果を報告する。
波多江 仰紀; JT-60チーム
Proceedings of 6th Japan-Australia Workshop on Plasma Diagnostics (CD-ROM), 16 Pages, 2002/00
JT-60Uの計測システムは約50の計測装置から構成されている。近年、電子温度,電子密度,イオン温度,プラズマ回転,プラズマ電流密度(安全係数)といったプラズマパラメタの詳細な径方向分布計測が可能となった。これにより、プラズマの内部構造の理解が進展し、近年、これらを用い不磁気シアプラズマにおける内部輸送障壁の研究が精力的に進められている。さらに、MSE計測装置を用いてプラズマ中心部の電流密度分布がゼロまたはゼロに近い「電流ホール」を新たに発見した。いくつかの計測装置の信号(電子密度,中性子発生率,放射損失,蓄積エネルギー,温度勾配)は、アクチエーターであるNBI,ECH,ガス供給システムなどとリンクさせ先進実時間制御を行うことによりプラズマの閉じ込め性能をより向上させることができた。ITERで生成される燃焼プラズマのための計測装置の開発研究も進めている。